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上質な空の旅を求めて試行錯誤

【第3回】特典航空券&海外発券で行くヨーロッパ周遊+おまけ:夢のエティハド航空ファーストクラス

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 写真はカイロにあるレストランのバルコニーから眺めたナイル川です。モロヘイヤのスープがおいしかったです。

 

 翌朝。何が起こるかわからないので、ホテルを早めに出発し、ターミナルへの直結通路を足早に歩いていきます。が、エティハド航空が発着するのはT3ですから、結局T2出発フロアから建物の外に出てT3へ移動しなくてはなりません。昨日と同じように迷い長ら建物の外の歩道をぐるっと歩いて、T3へ入り、厳重な手荷物検査を通過しようとすると…

 

「こっち、こっちに並んで」

 

と言ってスーツケースを5mほど勝手に転がされた挙句、

 

「おい、スーツケース運んでやっただろ。チップくれよ」

「…(苛立ち)」 

 

まあ、日常茶飯事なんだそうですが…

 

 

「(ったく、しょーがないな…)ほら1ドル」

「なんだよ、もっとくれよ」

「…(無視)」

 

 と、とりあえず第一関門を突破してチェックインカウンターに到着します。チェックイン手続きはスムーズに終了し、制限エリアを目指します。エスカレーターを降り、綺麗ではあるもののウネウネと続く通路を歩くこと約5分。手荷物検査をクリアして免税品店の並ぶ制限エリアに到達しましたが、この段階で結構気疲れしていたため店には目もくれず、早々にラウンジに向かいます。

 

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 しかし、よく見るとこのラウンジ、何かがおかしい。ものすごい違和感です。まずラウンジの入り口にまたしても手荷物検査マシン一式がある。その後オフィスビルのエントランスのような空間の中にあるドアの一つをくぐった先にこれまたオフィスビルの休憩室兼食堂のようなメインの部屋。まあ、ここにいれば変なエジプト人のアレに絡まれることもないので多少は安心です。ドリンクバーからジュースを一本拝借してボーディングまでだらだらします。窓の外には見たことのないマーキングの飛行機。サウディアとエミレーツぐらいしか分かりません(笑)。

 

※カイロ空港についてはこちらのサイトが詳しい

CAI / カイロ国際空港 Cairo International Airport - CX902 マニラに住んでキャセイに乗る!時々映画レビュー

 

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 さて、ともあれボーディングの時間となりました。この不可解な空港ともお別れです。ルーティング上もう一度ここに来なければなりませんが、その時は今回の反省を生かしてもう少しクレバーに立ち回りたいと思います。さぁ早く出よう(逃)。

 

 今回の搭乗機はA321ceoです。ビジネスクラスは2-2アブレスト。いつも思うのですが、エティハド航空のあのクッションのデザインが好きで、同じものをどこかで手に入れられないかな、と思っているのですが、あいにく出会えていません(非売品でしょうね)。

 

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 いつも通りウェルカムシャンパンを頂戴します。機体は無事に離陸し、アラビア半島上空を安定飛行。その間に昼食を頂きます。約4時間でアブダビ国際空港へと到着する予定です。しかし最初はきれいだな~などと思って見ていた砂の黄色と空の青のコントラストも、時間がたつと幾分飽食気味になってしまいますね。約3時間後、A321は薄暗くなった空の中を、だいたい定刻通りにアブダビ国際空港に向かって降下していきます。

 

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 アブダビ国際空港では、近距離フライトの停泊はターミナルからバスで10分程度走ったところにある小型機用の沖止めスペースにまとめられており、タラップでの乗り降りからバスに乗ってターミナルへの移動です。そしてバスはビジネスクラス以上とエコノミークラス利用者で別のバスにする、という差別区別具合。バスで敷地内を移動しておりますと、巨艦A380が目の前に。でかい(小学生並の感想)。そしていつかこれのファーストクラスに乗ってやろうと思うのですが、それまでにはかなりの時間を要しそうです。次のフライトは成田行きEY878便、夢のファーストクラス"First Suite"で11時間程度のフライトです。が、その前に旗艦ラウンジであるエティハドファーストクラスラウンジ&スパを堪能することにしましょう。語彙力のなさを補填するため、写真多めにて進行していきます。

 

エティハド航空ファーストクラスラウンジ&スパ

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 さて、トランジット手続きを済ませてT3出発ゾーンにやってきました。それでは、行ってみたいと思います!入口のつくりもあまりデカデカと主張しすぎているわけでもなく、それでいて重厚な貫禄のある感じに仕上がっています。テンションが上がります。

 

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 エレベーターで上の階に上がって入口でチケットを確認後、通路を進むと右手側にSTYLE&SHAVEの受付カウンター。先にここで髭剃りを予約しておきます。その後大広間に抜けます。ブラウンとベージュ、ホワイトとゴールドをあしらったモダンな空間。まずは巨大なダイニングソーンで何か飲み食いすることにしましょう。しかし、機内食もしっかり食べないといけないので(?)、一皿だけにしておきます。

 

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 室内はかなり空いており、ほぼ僕たちで独占状態。シャンパンと一緒に作りたてのエッグベネディクトをサーブしてもらいました。全てが美味しかったです。バイキング形式でのデザートをちょこっとつまんでみたり。小腹が満たされたところで回りを見渡してみますと、シガーバーが目に留まりました。先ほど予約したシェービングの時間まではまだ時間があるので、試しに突撃してみます。

 

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 スタッフさんに声をかけると室内まで案内していただき、何種類かの葉巻を提案してくれました。葉巻は今まで吸ったことがないので、軽いやつをお願いし(銘柄が何であったかは忘れてしまいました)、ついでにブランデーをお願いします。日本でこんなことはなかなかできませんからね。

 

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 ラウンジの中には女性へのネイルサービスもあります。僕は隣の髭剃り専用の部屋に案内され、旅行中無造作に伸ばしまくっていたひげを処理してもらいました。至れりつくせりとはまさにこのことです。

 

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 さっぱりした後、ラウンジ内をぐるっと散策してみます。バーカウンターや、これは仮眠室でしょうか…それとも何か定期的に映像作品を流すんでしょうか?

 

 それにしても、やはり中東系の拠点空港のフラッグシップラウンジは素晴らしい体験をさせてくれました。いろんな航空会社のラウンジを見てきましたが、特に記憶に残る体験になると断言できます。日系航空会社はもっと頑張れよ!と思いますが、原油の恩恵のある国に勝つのはなかなか難しいでしょうね。

 

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 ついに今回の旅の集大成、EY878便で成田へ戻るフライトに搭乗します。カイロ発券で想定外に格安で手に入ったファーストクラスですが、存分に満喫するとしましょう(厳密にはファーストクラスラウンジですでに満喫しているのですが…笑)。L2ドアから搭乗し、ビジネスクラスシートの更に奥、Aコンパートメントに8席のみ設定されているファーストクラスへ向かいます。今回の座席は1A。ドアがついており、閉めると個室になります。ディバイダーの妻面にある扉を開けると服を掛けることができるようになっています。

 

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 頭上に収納スペースはなく、オットマンの下が収納になっており、機内持ち込み可能サイズのスーツケースがちょうど収まるサイズ。あと、窓際に小物入れが設定されています。

 

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  座席のコントロールはタッチパネル式。最新型ならではですね。その後パジャマとアメニティが配られ、アラビックコーヒー、ウェルカムドリンクとおつまみセットが続きます。その後しばらくしてからドアクローズ→タキシングです。いよいよ東京まで第1旅程最後のフライトです。機窓から特別塗装機が見えましたよ。

 

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 離陸後、安定飛行に入ったタイミングでディバイダーを閉じてみるとこんな感じです。もはや部屋です。もともとファーストクラスは8席しかなく、搭乗クラスごとにコンパートメントは区切られているので、通路を歩く人は少ないのですが、全く気になりません。そうこうしているうちにギャレーが慌ただしくなってきました。それではお待ちかね、ディナーの時間です。

 

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 どれも筆舌に尽くしがたい美味しさでした。多分、地上でこの雰囲気でこれらの料理を食べると考えても結構お金かかりそうな気がしますが、今回はなんせ実質10万円ですからね。カイロ発券おそるべし(カイロの煩雑さがコストにカウントされていない、と言われてしまうとアレですが…)。

 

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 ディナーが終わってしばらく後、CAさんにお願いしてベッドメーキングしていただきました。身長186cmの自分も余裕をもって寝転がれるベッドに変身です。ディナーの時に頂いたお酒が回って眠くなってきたので、そろそろお休みさせていただくことにしましょう。 

 

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 翌朝(?)目が覚めますと、だいたいモンゴル上空くらい?を順調に飛行していました。確か着陸の3時間前くらいに朝食を食べたいから起こしてくれ、というお願いをしていたような気がします。

 

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 ザクロジュース…だったと思うのですが、朝のリフレッシュメントをいただき、本格的に起きます。ベッドを座席に戻し、朝食をお願いしました。なぜ朝っぱらからてんぷらを頼んでしまったのか自分でもよく分かりません。取り合わせが悪すぎるだろうに…

 

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 長かった11時間前後のフライトもそろそろ終わりに近づいてきました。日本時間の13時半ごろに成田に到着予定です。

 

 振り返れば素晴らしい休暇でした。異国の地で羽を伸ばし、知人に会って楽しい話をし、そして疲れ知らずのビジネス、ファーストクラスで移動する。今後もこんな旅が続けて行けたらいいな、それを記録に残せたらいいな、と思います。2017年冒頭、今年の抱負は「パワー・オブ・マイル」だとか言ってましたが、マイルが云々というより、旅が、そして飛行機が、我々に与えてくれる様々な刺激が、僕たちの生活に彩りと活力を与えてくれますね。

 

 余談ですが、成田空港で機長さんにご挨拶させていただき、ご一緒に写真に写っていただきました。日系な感じの方でしたが、とても親切で、いい思い出の一つになりましたよ。

 

次回予告

 貯めに貯めること1年以上の遅れをもって進行しています。今たまっている記事は以下の通りで、暇を見つけて書いていこうと思います。良いノートPCと時間が欲しいなあ…

 

・NRT~AUH~LIX~PRG:トラブル続きの往路とエア・バルティック
・PRG~CDG~HEL~NRT:トラブル続きの復路とJAL SKY SUITE 787
・NRT~KUL~NRT~BOS:JAL787のPY、ビジネス乗り比べ
・BOS~IND~LGA:アメリカ国内線の旅
JFK~NRT~KUL~NRT:JALの花形路線、77Wビジネスクラス+おまけ

・マリオット新プラチナチャレンジとその経過について

・NRT~AKL~CHC:NZ航空ビジネスクラスで行くニュージーランド

JALダイヤモンド2019が絶望的になりつつある件について