FlyBeyond Ver.2.0

上質な空の旅を求めて試行錯誤

エティハド航空ビジネスクラスで行くアブダビ経由セーシェル 第2話

アブダビ空港はターミナル増築中

f:id:fly-beyond:20161109224908j:plain  現地時間4時35分。アブダビ空港に着陸しましたが、工事中の新ターミナルをぐるりと回り込む形でかなり長い時間地上を走行し、スポットに入るかと思いきやそのまま大型機用の沖止めスペースに駐機されました。長距離線はボーディングブリッジに入る、というのは偏見だったようです。タラップを降りてバスに乗り込むのですが、降機順がファーストクラスよりビジネスクラスのほうが先でした。そして後になって分かったことですが、ビジネスクラス・ファーストクラスはバスも別の車両が用意されていました。これまた10分ほど走ってやっとターミナルに到着です。

 

  入国審査は高度に自動化されており、まずスタッフにパスポートと搭乗券を見せたら地面から垂直に立っている棒状のオブジェクトの前に立つように指示されてます。そこについている液晶に「メガネを取り、目を見開いてこちらを見よ」という表示が出るので指示に従います。それが終われば特に何も質問もされずにゲートを通され、Baggage Claimに到着します。荷物は簡単に発見できました…というか、ベルトに着いた頃には自分の荷物以外ほぼありませんでした(笑)。そんなにのんびりした記憶は無かったのですが…

 

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 さて、ここでちょっと寄り道です。エティハド航空ビジネスクラスではアブダビ空港のアライバルラウンジに入れますが、更に今回気になっていたのがブッキングクラスの高い(?)ビジネスクラス搭乗客、ファーストクラス搭乗客が利用できる”Etihad Chauffeur(エティハド・ショーファー)”というリムジン送迎サービスです。まずはラウンジに入る前にリムジンの件についてサービスカウンターに問い合わせます。

 

 「ビジネス乗ってきたんだけど、リムジンサービスってどうしたら使えるんですか?あ、これ搭乗券です」
 「◯◯さんね、ようこそ。あなたの分の予約を確認しました。もう用意できてるよ、Audiが待ってるぜ☆(親指グッ)」
 「アライバルラウンジで寛いでから7時頃に出発したいのだけれど」
 「はいよ」
 「バウチャーかなにか貰うって聞いたんだけど」
 「紙で渡すのは無いし、ラウンジスタッフにも話が通ってるからNo Problem. 出発したいときにラウンジスタッフに言ってね。これがテクノロジーさ!HAHAHA」
 「HAHAHA(愛想)」

 

 ともあれ、アライバルラウンジでシャワーを浴びて一息入れることにしましょう。

 

アブダビ空港アライバルラウンジ

f:id:fly-beyond:20161109225127j:plain  やはり本拠地、綺麗です。さっとシャワーを浴びて寛ぐことにします。途中、キャビネットの開け方がわからずスタッフに助けてもらうという恥ずかしいお話もありましたが、総じて快適でした。提供されていたキャロットジュースが想像以上に人参の渋さ(?)が残っていたのには驚きましたが、その他食事類も美味しかったです。ただ、何といいますか、申し訳ないのですが、思った以上にこじんまりしていた…というのが総合的な感想です。

 

“Etihad Chauffeur”のAudi A6とタクシー

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 到着ゲートを出て、”Etihad Chauffeur”の看板指示に従って建物の外に出ると、ターミナル3(エティハド航空専用ターミナル)の出発フロア前の車寄せでした。聞いてはいましたが、エティハド航空は搭乗クラスの差別化がはっきりしており、ビジネスクラス、ファーストクラスは空港の入り口すら別のものを設置してありました。日本においてもこのくらいやっていただきたいものです。なんせ「私は優先されている」「選ばれている」という優越感が顧客を惹きつけてやまないのです(※某熊さんのように間違った方向にいかない、というのが当然の前提として)。

 

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 近くにいたスタッフっぽい兄ちゃんに話しかけます。5分ほど待てと言われてしばらくフラフラしていますと名前を呼ばれ、目の前に止まった車はなんとAudiのA6!中東の風景に高級車って似合いますよね。朝焼けの中、アブダビの高速道路を快調に飛ばすA6。車窓もなかなか爽快です。

 

 本日滞在予定のシェラトンアブダビ・ホテル&リゾートの名前を告げると、何故か住所を聞かれました。住所を正しく思い出せずにゴソゴソしていると、アブダビ市街にはシェラトンが2つあるという事実を告げられてました。それは考えてなかった!だって、そもそもspgのサイトから検索してみたらアブダビシェラトンは1個しか出てこなかったから…ドライバーさんが「先に近くのシェラトンに行って、間違ってたら遠い方のシェラトンまで乗せていってあげるよ」と行ってくれたので、提案にしたがって近い方のシェラトンに到着。ドライバーさんが「確認してくる」とホテルの中に入っていき、しばらくすると戻ってきて「ここだよ!」と教えてくれたので、荷物を下ろしてA6に別れを告げ、ホテルのフロントに向かいます。贅を尽くしたホテルのカウンターでマネージャーと思しき初老のイケメン男性が出迎えてくれます。

 

 「すみません、本日滞在の者です。クロークに荷物を預けたいのですが」
 「いらっしゃいませ、お名前を頂戴できますか。あとパスポートをお願いします」
 「◯◯と申します。これ、パスポートです」
 「ありがとうございます」

 「…?(訝しみながら)失礼ですが、どうやってご予約を?」
 「…?(訝しみながら)spgのホームページからですが」

 

 何やら「あーあ」顔のマネージャー。

 

 「お客様、当ホテルはspgグループではないのです。おそらくもう一つのシェラトンではありませんか?」
 「えぇ…」

 

 Audiのドライバーさん、しれっと嘘ついた!(笑)しかし、もう行ってしまったものはどうしようもありません。致し方なくタクシーを調達してもらい、「正しい」シェラトンまで送ってもらいます。ここで気づいたのですが、アブダビのタクシーはめちゃくちゃ安い!1AED=33円なのですが、15分ほど結構なスピードで走って10AED=330円。多分日本だったら1,000円超えてます。と言うわけでアブダビでの移動はタクシーをガンガン使って問題ないことも確認できたことですし、さしあたってはシェラトンアブダビ・ホテル&リゾートで荷物を預けます。

 

 さて、無事に荷物を預けられたので意気揚々と街に繰り出します。まずは再びタクシーに乗って、空港の割と近く、ヤス島にあるというフェラーリ・ワールド・アブダビへ。世界最速のジェットコースターを体感しに行きます。と、タクシー降車時に500AEDを出すとタクシーの運ちゃんが渋い顔。

 

 「お釣りがない。そこの店で崩してきて」
 「えぇ…」

 

 慌ててショッピングモールの中にあるスタバでドリンクを買っていそいそとタクシーに戻ります。何故か運ちゃん爆笑。

 

 「おまたせ、これ60AEDね」
 「わざわざ買ったのかよwww」
 「えぇ…」

 

 ともあれ、無事にフェラーリ・ワールド・アブダビに到着。オープンまで時間があるのでしばらくは併設のショッピングモールをフラフラします。ここもあまり店が空いておらず、特筆すべきことはありませんでした。

 

フェラーリ・ワールド・アブダビにて

f:id:fly-beyond:20161109225542j:plain   AM9:30、ゲートオープンとともに沢山の人がなだれ込みますが、その先にもう一つゲートがあって、その横にチケットブースがあります。ここで入場券を買うのですが、これがまた高い!しかも、このチケットもGold、Silver、Bronzeとランク分けがされており、それぞれにファストトラック利用権、お土産割引バウチャー等の付加価値に差がついています。僕は特に何を買うでもなかったですし、時間も早かったこと、それに値段に腰が引けてしまい、迷わずにブロンズチケットを購入。ちなみに、ここでの名物として時速240キロに到達する世界最速のジェットコースター”Formula Rosso”や、なんと実際にフェラーリを運転できるアトラクション(めちゃくちゃ高い)がありました。

 

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 AM10:00のオープン直前、ゲート前で待機していると、激しい音楽を流しながら爆音で美女が運転する真っ赤なフェラーリが奥から疾走してくるではありませんか!(建物の中です!)流石中東、やることが派手です。ゲート前に停車し、スタッフの”Are you ready!?”の声に”Yeah!!”で応えるギャラリーのノリの良さ。

 

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 いよいよ開場です。まずは例のジェットコースター”Formula Rosso”です。カタパルト射出式のジェットコースターで、スタート後2秒後に時速100キロ、そのまま最高時速240キロに到達し、上下左右にうねるコースを駆け抜けるというものです。富士急ハイランドのどどんぱがレベルアップしたと考えていただければ良いでしょう。20分ほど並んだ後、幸いなことに(?)最前列に乗ることが出来まして、専用のゴーグルをかけてシートベルトとガードを締めたら、いざ出撃!

 

 アッー(声にならない悲鳴)

 

 …楽しかったです。その他、フェラーリの歴史をアトラクションやフードコート、お土産売り場など、とても充実していました。免許と所持金の関係上、フェラーリ実車搭乗は渋々諦めました。

 

シェイク・ザイード・グランド・モスク

f:id:fly-beyond:20161109225828j:plain  さて、ちょっと飽食気味になってきたので次のスポットへ向かうことにします。再びタクシーに乗ってあの巨大なモスク「シェイク・ザイード・グランド・モスク」を目指します。正式名称はもっと長いのですが省略します。アラブの太陽が照りつける中、堂々とそびえ立つ白いモスク。とても美しいです。中はどんな風になっているのでしょうか。噂によれば豪華絢爛だそうですが…入り方がいまいちよく分からなかったので、ゲート横の守衛室に近寄っていくと、自動小銃をぶら下げた軍人と思しきガードマンが出てきました。

 

 「すみません、どうやったら入れるんですか?」
 「お前、ムスリム?」

 「いや、違うよ」
 「じゃあ16時から。それまではムスリム専用で入れないから」
 「えぇ…(この灼熱の中1時間半も待つのかよ、という不満の眼差し)」
 「(何かを察した)…水、飲む?」
 「あ、ありがとう」
 「ほい。じゃあ16時な」
 「ありがとう、じゃあ」

 

 困ったことになりました。周囲に暇を潰せるようなものなどなく、ただただ灼熱の住宅街が広がっているだけでカフェもコンビニも見当たりません。思えばマレーシアでも似たようなシチュエーションに見舞われましたが、また違った種類の暑さです。何といいますか、東南アジアの暑さは「溶かされるような暑さ」で、中東の暑さは「干されているような暑さ」とでも言いましょうか。致し方なく、近くにホテルがあるとの情報を掴んだので、ホテルならカフェくらいあるだろうと当たりをつけて歩いていくことにしました。この時点で体は結構乾いています(笑)。

 

 道中なんとか小さなコンビニと屋根のあるバス停を見つけたので、そこでしばらく時間を潰すことにしました。アイスバーが染み渡ります。なんとか1時間半を生きながらえることに成功し(笑)シェイク・ザイード・グランド・モスクに入ります。ここは服装規定等が厳しく、僕も長袖長ズボンの割りときっちりめの服装で臨みました。軽装な女性は、中にあるアバヤの貸出を利用し、髪や肌を極力隠さねばなりません(ガードマンが注意している姿をよく見かけます)。そしてまるで空港を思わせるような手荷物検査を通過して中に入っていくのですが…何故かMacbookを見たガードマンに止められました。

 

 「これ何?」
 「Lap-top Computer(Macbook)だけど…?」
 「ちょっと来て」
 「えぇ…」

 

 何故か警備員についてくるように言われて指示に従うと、

 

 「あそこを右に曲がって階段を下に降りて、女性向けにアバヤを貸し出している部屋の隣に警備員室があるからそこに荷物を預けて」
 「えぇ…」

 

 何故か丸ごと預ける羽目になってしまいました。引き換えカードを貰い、中へと進みます。

 

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 そこにはイスラム建築の荘厳な風景が広がっていました。華やかで、それでいてギラついているわけでもなく、静謐とした雰囲気、左右対称なデザイン、そして随所に積まれた聖クルアーンが信仰の重みを感じさせます。

 

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 そして、昼と夜で雰囲気がガラリと変わるので、もし訪れる方がいらっしゃったら、夕方ごろ訪れることを強くおすすめします。夜は妖艶な空気を醸し出していました。ふと空を見上げると三日月。星と三日月と言えばイスラム教のシンボルマークのようなところがありますね。

 

シェラトンアブダビ・ホテル&リゾート

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 その後はホテルに戻ってルームサービスで夕食を食べ、さらりと就寝しました。TVをつけるとウェルカムメッセージが入っていたりするのが心憎い演出ですね。ダイニング、キッチン、ベッドルームと広いバスルームもある部屋でとても満足でした。

 

…翌朝、悲劇に見舞われるまでは。

 

次回予告

翌朝再びEtihad Chauffeurでアブダビ空港へ戻り、いよいよ今回の目的地セイシェルへのフライトです。ところで私事ですが、僕は虫が苦手です(涙)