中華航空ストライキが及ぼした影響
次回予告を全く無視していますが(機を改めてちゃんと書きます)、ここでは少し考えさせられたエピソードをご紹介します。
航空業界のニュースをよくご覧になる方は覚えていらっしゃるかと思いますが、先般チャイナエアラインの労働組合がストライキを起こし、桃園・松山をはじめチャイナエアライン就航の空港が大混乱に陥ったのは記憶に新しいですね。ちょうど僕の知人が台湾に出張しており、見事に巻き込まれてしまいました。不運すぎます。チャイナエアラインで出発できず、不満を抱えた乗客でごった返す出発ロビー。想像したくもありません。
しかし、ここで知人にさらなる問題が発生します。チャイナエアラインの上級会員?やビジネス・ファーストクラス搭乗客が他の航空会社に一斉にエンドースしたのでしょう、当初予約してあった便から押し出されてしまったのです。知人によれば、航空会社スタッフから別便への振替を打診(と言うより、決定事項のように説明されたとのこと)され、交渉の甲斐なく翌日の便で帰国することとなってしまい、楽しみにしていた予定を潰されてしまった、と憤慨しておりました。
直接聞いてみることにした
残念ながら、その知人はどこの航空会社の上級会員でもありませんでしたし、恐らく所持していた航空券のブッキングクラスも低いものだったので、航空会社側から真っ先に振替対象にされてしまったのでしょう。
この話を聞いたとき、優先順位の設定はどうなっているんだろうか?という疑問を感じました。そもそもエンドースが出来るのは正規運賃、またはそれに準じるごく一部の正規割引運賃のはずです。「より多くのお金を払ってくれたお客様を優先します」と言う点に軸足を置いて考えたとき、当然「自社上級会員かつブッキングクラスが高い客」が真っ先に上がりますが、問題はその次です。
「提携航空会社上級会員のブッキングクラスが高い客」
「他社便のブッキングクラスが高い客」
「自社上級会員のブッキングクラスが低い客」
「上級会員ではないがブッキングクラスが高い客」
これらをどう順位付けするのでしょうか。恐らく航空会社によって対応が変わると思いますので、この内容をサービスセンターに聞いてみることにしました。返信がありしだいここで報告します。
某社に勤める友人にも聞いてみた
僕の友人のひとりが某航空会社に勤務しているので、「知ってたら教えてくれー」という軽いノリでメッセージを送ったら、ガッツリ長文で返してくれました。ありがたいことです。
彼が言うには、原則的には自社に予約を頂いているお客様が最優先だから、満席だったら他者からエンドースを依頼されても受けないのだそうです。なので、今回のCIの騒ぎは本来から言うと関係ないはずなんだけれども、万が一何かの理由でお客様にフライトや座席の変更をお願いせざるを得ない時には、Yクラス、Cクラスごとに見た時にブッキングクラスとステイタスが勘案されるとのこと。ただ、今回の場合だと、もしかすると、あまり急いでいない可能性が高いお客様には振替を受けていただきやすいだろう、との考えからアプローチを試みる可能性はあるようです。また、彼の務めている航空会社では、上級会員+割引運賃 > 一般客+普通運賃という結果になりました。「その為の上級会員組織だ」と言ってしまえばそこまでなのですが、気になっていたので推測に基づかず敢えて調べてみたのでした。
一通りのやりとりの後、彼はこう付け加えました。「一般的にはその順番で対応するけど、人道的な配慮が必要な場合はこの限りではなく、お客様にしっかり説明して御納得いただけるように努力する」
次回予告
前回書くと言っていた特典航空券の記事か、本記事の続きになると思います。早く仕上がった記事から載せますので、どっちになるかは僕もまだ分かりません。